真っ向勝負「iOS」 vs. 「Android」、セキュリティ機能比較
Apple と Google の戦いは長く、「Windows」と「Linux」の関係に似ていなくもない。両社はそれぞれのモバイル OS、「iOS」と「Android」のセキュリティ面でもトップを競い合っている。
経営陣や最高情報責任者(CIO)にすらセキュリティの重要性を説くことは難しく、平均的なモバイルユーザーの関心もそう高いとは言えない。とはいえ、会社支給のモバイル端末を従業員に配布するか、私物端末の業務利用(BYOD)ポリシーで複数のモバイルプラットフォームをサポートするという場合、IT 担当者は Android と iOS 両方のセキュリティ機能について知っておいた方がいい。
■ Android
Google は Android 用のセキュリティパッチを毎月リリースしている。これをすぐに入手できるのは Google 製の「Nexus」と「Pixel」のユーザーのみで、他のメーカー製の端末は後から提供を受けるか、更新自体がスキップされる。筆者が、Nexus、Samsung Electronics 製、LG
Electronics 製のスマートフォン(ロックとロック解除の両方)を使った経験から言えば、Googleから直接 Android の月例更新を入手できる方がはるかにいい。サードパーティー製スマートフォンの場合は更新を待たねばならず、多層的な複雑さとキャリアの手続きも重なり、Android プラットフォームでは一貫性あるセキュリティ更新はなかなか難しいようだ。
Android には、ユーザーが手動でインストールするアプリについて、Google が安全でないと判断したものをブロックする機能が組み込まれている。問題のないアプリを誤って有害と見なす可能性もあるが、ユーザーの方で確実に判断することはできない部分だ。また、Android 端末の
ロックとロック解除には、パターン、音声認証、顔認証などさまざまな方法が用意されている。
「Android 6.0」(Marshmallow)以降、OS に異常がないかを確認するブート検証機能が標準になった。これにより、カスタム ROM を利用したりroot 化したりしているとエラーが発生する。
セキュリティ向上の目的で、アプリの更新後は起動時にアプリの権限の入力が必要になる。古いアプリは権限を要求しないが、ユーザーは設定でこの機能を手動で無効にできる。この手順によって、モバイル端末のセキュリティとプライバシーはさらに強化される。無作為のアプリ開発者にカレンダーや連絡先へのアクセスを許可したいとは思わないだろう。
「Nexus 6」以降は暗号化も標準になった。当初はこれによって動作が遅くなったが、その後の改良で修正されている。
■ iOS
Apple のセキュリティ機能としてよく知られているのは「App Store」だ。ここに登録するアプリは Apple のセキュリティ要件を満たす他、審査にも合格しなければならない。この保護機能もホットパッチング(リモートソフトウェアアップデート)で危険にさらされる可能性があったが、Apple は新しいポリシーでこれを禁じている。
Apple の端末のユーザーはさまざまなセキュリティ機能を制御できる。例えば、端末の設定で暗号化を有効にすることが可能だ。暗号化は 2014 年、「iOS 8」から導入された。ユーザーはロック中の「Siri」その他の機能を無効にでき、ロックを解除しないとメッセージの返信などができないように設定できる。Android 同様、iOS も設定でアプリごとに権限を無効にすることが可能だ。
最新版の iOS は、パスコードの要件を引き上げた。デフォルトの PIN の長さは 6 文字になり、4 文字だった旧バージョン iOS よりセキュリティを高めた。また、毎回パスワードを入力する代わりに指紋認証機能を使ってアプリに直接アクセスできる
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